宝石店にずらりと並ぶジュエリーの中から同じように輝く銀色の指輪を「こちらはプラチナで、こちらは18金ホワイトゴールドです」と説明されて困惑したことはありませんか?
見た目は大差のないこの2つの素材ですが、それぞれに特徴があります。「プラチナとホワイトゴールドは違うのですか?」「本物なの?本物じゃないの?」今さら聞けないこの2つの素材についてご紹介します。

《目次》
1. プラチナについて
 ・Pt999
 ・Pt950
 ・Pt900
2. ホワイトゴールドについて
3. 今回のまとめ

プラチナについて

プラチナは“Pt”と表記され、“純度”によってPtの後ろにつく数字が異なります。
純度の高い順にPt999やPt950、Pt900などと表記されます。もちろんこれ以外にも850・750・585…など、まだまだ続きます。
プラチナは婚約指輪や結婚指輪の素材としてよく選ばれます。耐久性に優れ、丈夫で変色が少なく永くその輝きを保てるという特徴があります。結婚生活も指輪も“永遠に色褪せない”という思いを重ね合わせ、プラチナが選ばれるのでしょう。また、プラチナ製品は純度が高ければ高いほど金属アレルギーになりにくいと言われているため、安心して身に着けることができます。
また、プラチナのジュエリーを手にとると、ゴールドのジュエリーよりもなんとなくずっしり重みを感じることができます。その重みを感じることが本物をもつ満足感にもつながります。

《Pt999》

プラチナの純度が99.9%という意味で“純プラチナ”とも言います。2012年以前まではPt1000と刻印の入ったプラチナ製品もありましたが、どんなに純度が高いものでも純度100%は存在しないため現在店頭に並んでいる製品はPt999と刻印されています。Pt999はとても柔らかく傷つきやすいため、これまではそのままジュエリーとして加工されることは少なく主に投資用のインゴットとしての流通が多かったです。しかし最近では特別な製法で硬さを併せ持つ“ハードプラチナ”と呼ばれるPt999も登場し、人気を集めています。

《Pt950》

プラチナが95%含まれている商品です。残りの5%にはパラジウムのような他の金属が含まれています。他の金属を使用することでプラチナ自体の強度を高めています。海外製のプラチナ製品にPt950が多く用いられています。

《Pt900》

プラチナが90%含まれています。日本製の指輪やペンダントトップなどのプラチナ製品にはこのPt900が多く用いられています。Pt950よりも強度が高い為、力仕事をするなど指輪に負荷がかかる心配をされる方はこちらをお勧めします。

ホワイトゴールドについて

ホワイトゴールドはプラチナの色に似ていますが、名前のとおり「金」です。金に銀やパラジウムなどの白色金属を加えた合金です。ただし、白色金属を混ぜでも完全に白くなるわけではなく、少し黄色がかってしまいます。そのために、最後にロジウムでコーティングします。ホワイトゴールドはプラチナと違い、長年の使用でこのコーティングが剥がれてしまい本来の地金の色が出てくるというデメリットがあります。ロジウムを再度コーティングすることにより購入時のような柔らかな輝きは戻りますが、時間と費用はかかります。
プラチナと比較するとやや軽いという特徴があります。着け心地が軽いので、身に着けやすいというメリットがあります。
以前はプラチナの相場が高かったので、ホワイトゴールドはプラチナよりも安価で銀色のジュエリーを楽しむことができるということがメリットとしてあげられました。ところが近年、プラチナの価格が下がり、逆に金の価格が上がっていることで、プラチナのジュエリーとホワイトゴールドのジュエリーでは値段の差があまりなくなってきました。

今回のまとめ

今回はプラチナの種類とホワイトゴールドについて紹介しました。プラチナは変色しないため婚約指輪・結婚指輪の素材としては最適です。またアレルギーの方も比較的安心して身につけることができる素材です。ホワイトゴールドはプラチナよりも軽いのがメリットです。どちらも本物ジュエリーとして、自信をもってお使いいただける素材です。ぜひ、店頭で手にとってその輝きをご覧ください。