「結婚するときって指輪を2つあげなきゃいけないのですか?」「2つも買う意味あるんですかねぇ?」・・・これは指輪を選びに来店した男性のお客様がときどきつぶやかれる言葉です。本物の指輪は1点だけでも高額なもの。それを2点も、自分自身の結婚指輪と合わせたら3点も購入しなければならないとなると、いくら愛する女性を心に思い浮かべてもこうつぶやきたくなる世の男性の気持ちはよくわかります。
今回は、そんな男性のつぶやきに少しでもお答えし、気持ちよく指輪選びをしていただくお手伝いをします。

目次
1.婚約指輪(エンゲージリング)について
2.結婚指輪(マリッジリング)について
3.今回のまとめ

婚約指輪(エンゲージリング)について

婚約指輪は、結婚の約束をするときに「あなたを一生大切にします」という気持ちを込めて、男性から女性に贈られる指輪のことを言います。映画やドラマなどで見るプロポーズのシーンで男性がひざまずいて小さな箱をパカッと開けて渡す指輪、あれが婚約指輪です。「婚約」は、大きな節目ではありますが、法的な結びつきはなくあくまでも口約束にしかすぎません。そこで多くの人は「指輪」を贈ることで「婚約」をカタチにあらわしてきました。古代エジプトでは「左手の薬指には心臓につながっている太い血管が通っている」と言い伝えられていました。また、「人の感情は心臓にある」とされていました。そこで男性は愛する女性の心をつなぎとめるために左手の薬指に婚約指輪をつけさせたと言われています。婚約期間中に、女性は左手の薬指に指輪をつけることで「私には婚約者がいます」ということをまわりの人に示すことができます。
多くの男性は、「婚約指輪」というとダイヤモンドをあしらった指輪を選びます。そこにはいくつかの理由があります。
・ダイヤモンドの石言葉は「変わらぬ愛」「純粋無垢」「純愛」などです。これらの石言葉が永遠の愛を誓う「婚約」にはぴったりです。
・ダイヤモンドは地球上に存在する天然鉱物の中で最も硬く、「固い絆」や「誰にも壊されることのない愛」という意味をこめることができます。また、簡単に壊れたり傷ついたりすることがないので、長く着け続けることができます。
・ダイヤモンドは代々譲り渡していく価値が十分にあります。愛する女性に贈ったダイヤモンドをいつの日か、娘や孫に譲り渡して喜んでもらえる日がくることを考えると女性のみならず、贈った男性にとってもうれしいに違いありません。

結婚指輪(マリッジリング)について

結婚指輪は、挙式のときにお互いへの変わらぬ愛を誓って交換する指輪です。教会とかで向かい合って、お互いの指にはめ合う指輪、あれが結婚指輪です。お互いの存在を強く感じるとともに、「私は結婚しています」と周囲に知らせるための印でもあります。婚約期間中につける婚約指輪と大きく異なる点として、結婚指輪は結婚後ずっとずっと着けたまま生活をすることが多いということがあげられます。仕事上の制約で着けることができない人もいますが、多くの若い夫婦は着けっぱなしの状態で日常生活を送ります。そのため、結婚指輪には婚約指輪にあるような大きなダイヤモンドがあしらわれていることはありません。日常生活で長く使い続けることのできるデザインや品質にもこだわるとよいでしょう。

今回のまとめ

婚約の約束をするときに贈る指輪が婚約指輪(エンゲージリング)。そして、結婚するときに贈り合う指輪が結婚指輪(マリッジリング)。それぞれ渡す意味も時期も異なります。決まりこそありませんが、2つの指輪をそれぞれの時期に贈ることが男性にとっては「けじめ」であり、受け取る女性にとっては「憧れ」であると言えるでしょう。本物の指輪は決して安くはありません。ただ、一生に一度、この時にしか渡せない贈り物です。やり直すことができないからこそ、けじめをつけてみませんか。